「副業を始めたいけど、何を売ればいいかわからない」
起業や副業を考え始めたとき、多くの人がここで立ち止まります。
やりたい気持ちはあるのに「自分に売れるものなんてあるのか」「何から考えればいいのか」という壁にぶつかってしまいます。
特別なスキルがあるわけでもないし、これといった専門知識もない。何を商品にすればいいのかまったく思い浮かばない…。
実は、最初の商品・サービスのアイデアは、遠いところにあるわけではありません。
自分自身への問いかけと、周囲からのヒントの中に、すでに眠っています。
この記事では、最初の商品・サービスを考えるための質問リストをお伝えします。
ノートを用意して、書き出しながら読んでみてください。
最初の商品・サービスに求められること
まず、最初の商品・サービスに何が求められるかを整理しておきましょう。
完成度の高い商品を最初から作ろうとする必要はありません。
最初の商品に求められるのは、大きく3つです。
- 自分が提供できること:今の自分のスキル・知識・経験で実際に届けられるもの
- 誰かが困っていること:相手の「困った」や「知りたい」に応えられるもの
- 小さく始められること:完璧でなくていい、まず試せるサイズのもの
この3つが重なるところに、最初の商品・サービスのヒントがあります。
以下の質問リストを使って、その重なりを探してみましょう。
【自分への問いかけ】自分の中にあるものを掘り起こす

まず自分自身に問いかけることから始めます。
「自分には何もない」と感じていても、書き出してみると意外なものが見つかります。
人によく頼まれることは何ですか?
職場・家族・友人の中で「これお願いできる?」と声をかけられることを思い出してみましょう。
頼まれるということは、あなたがそれを自然にできていて、かつ相手にとっては難しいことである証拠です。
「Excelの使い方を聞かれる」「文章を直してほしいと言われる」「料理のレシピを聞かれる」
どんな小さなことでも書き出してみてください。
過去に時間とお金をかけて学んだことは何ですか?
学んだ経験・取得した資格・読み込んだジャンルの本。
これらはすでに投資済みの資産です。
学ぶために使った時間とお金は、知識というかたちであなたの中に残っています。
趣味の範囲で深掘りしてきたことも含めて振り返ってみましょう。
「趣味でやっていること」と「仕事になること」は、思った以上に近い場所にあります。
過去に自分が悩んで乗り越えたことは何ですか?
自分が苦労して解決した問題は、同じ問題を今まさに抱えている誰かにとっての「答え」になります。
体験談ベースの情報は、教科書的な情報より遥かに信頼されます。
「子育てしながら副業を始めた経験」「繊細な自分が職場でやっていくための工夫」「独学でデザインを身につけた過程」。
そのプロセスそのものが、コンテンツになります。
お金をもらわなくてもやってしまうことは何ですか?
誰かのために自然とやってしまうこと。情報を調べてまとめる、相談に乗る、デザインする、文章を書く、教える。
「自然にやってしまう」行動の中に、長く続けられる仕事のタネがあります。
【相手への問いかけ】「誰の役に立つか」を考える

自分の中を掘り起こしたら、次は「誰のためのものか」を考えます。
商品・サービスは、自分が提供したいものではなく、相手が求めているものでなければ売れません。
自分の周りで「困っている」と言っている人は誰ですか?
職場の同僚、友人、SNSで見かける投稿。
「これ困ってるんだよね」「誰か教えてくれないかな」という声の中に、需要が隠れています。
自分が解決できそうな「困り事」と照らし合わせてみましょう。
「過去の自分」が困っていたことは何ですか?
1年前・3年前・5年前の自分が悩んでいたことを思い出してみましょう。
その頃の自分に届けたかったもの。それが今の自分の商品になります。
「過去の自分」を想定顧客にすると、その人の気持ちが手に取るようにわかります。
共感と信頼を生みやすいのが、このアプローチの強みです。
届けたい相手は、何に時間やお金を使っていますか?
人はすでに何かにお金を払っています。本・講座・サービス・道具。
届けたい相手が今どんなものにお金を払っているかを観察することで「どんな形で価値を届ければ受け取ってもらえるか」のヒントが見えてきます。
商品・サービスの「形式」を考えてみよう
アイデアが浮かんできたら、次はどんな「形式」で届けるかを考えます。
同じスキルでも、形式によって届けられる人数・単価・必要な準備が大きく変わります。
時間を売る形式(サービス型)
作業代行・コーチング・コンサルティング・レッスンなど、自分の時間と知識を直接提供する形式です。
準備に時間がかからず最も早く始められます。
ただし、時間に比例して収入が決まるため、スケールしにくいという特性があります。
副業の最初の一歩として取り組みやすい形式です。
知識・情報を売る形式(コンテンツ型)
ブログ・note・電子書籍・動画講座・テンプレートなど、一度作ったものを繰り返し販売できる形式です。
作成に時間はかかりますが、時間を切り売りしない形のため、ある程度スケールしやすいというメリットがあります。
どちらから始めるか
迷ったら、最初はサービス型から始めることをお勧めします。
実際に人に届けてみることで「相手が本当に求めているもの」がわかります。
その経験を踏まえてコンテンツ型に展開すると、ニーズにズレの少ない商品を作れます。
最初の商品・サービスは「小さく試す」が正解
質問リストを書き出して、いくつかのアイデアが浮かんできたら「どれかひとつを小さく試す」ステップに進みましょう。
最初から完成度の高い商品を作ろうとする必要はありません。
小さく試してフィードバックを受け取ることの方が、ずっと重要です。
「モニター」から始める
最初の一歩として有効なのが、モニターを募ることです。
無料または割引価格で提供する代わりに、感想・フィードバックをもらいます。
完璧でなくても大丈夫です。
「まだ試作段階ですが」と正直に伝えながら始めることで、相手も協力的になってくれます。
そのフィードバックが、商品を磨く材料になります。
「知り合い」に声をかけてみる
最初の顧客は、知らない人ではなく知っている人からが始めやすいです。
SNSで発信するより先に、職場の同僚・友人・知人に「こんなことができるんだけど、試してみない?」と声をかけることから始める方が、ハードルが低く、反応も得やすくなります。
質問リストをうまく使うためのヒント
この質問リストは、一度だけ答えて終わりにするより、時間を置いて繰り返し使う方が効果的です。
最初に書いた答えと、1ヶ月後に書いた答えが変わることがあります。
自分の状況や気持ちが変われば、見えてくるものも変わるからです。
また、1人で考えるだけでなく、信頼できる人に話してみることもお勧めします。
「自分には当たり前のこと」が、話した相手から「それ、すごいね」と言われる経験が、自分の強みへの気づきにつながります。
自分の外に声を出してみることで、頭の中だけでは見えなかったものが見えてくることがあります。
問うべき一点は「誰かの役に立てるか」それだけです。
この質問リストを手がかりに、まずひとつ、紙に書き出してみてください。
書き出してみて、どの問いが一番引っかかりましたか?
この記事のポイント
- 最初の商品・サービスに必要なのは「自分が提供できる」「誰かが困っている」「小さく始められる」の3つの重なり
- 「よく頼まれること」「過去に学んだこと」「乗り越えた経験」「自然にやってしまうこと」が商品のタネになる
- 「過去の自分が困っていたこと」を届けたい相手に設定すると、共感と信頼を生みやすい
- 最初はモニター募集や知り合いへの声かけから小さく試すことが、商品を磨く最短ルート
- 完璧な商品を作ってから動くより、まず試してフィードバックをもらう方が遥かに重要