「帳簿って難しそう……」と思っていませんか?
副業を始めると「帳簿をつけなければいけない」という話を耳にします。
でも、「仕訳って何?」「複式簿記って難しそう」「どのソフトを使えばいいの?」と、最初はわからないことだらけですよね。
安心してください。
副業初心者が最初に知っておくべき帳簿の基本は、とてもシンプルです。
この記事では、仕訳の基本から実際の記帳方法・おすすめツールまで、今日から始められるようにやさしく解説します。
そもそも「帳簿」とは何か
帳簿とは、お金の出入りを記録するノート(記録)のことです。
個人事業主や副業をしている人は、収入と支出を記録しておく義務があります。
これをもとに確定申告を行い、正しい税額を計算します。
帳簿をつけていないと、次のような問題が起きることがあります。
- 経費を証明できず、税金を多く払うことになる
- 税務調査が入ったときに対応できない
- 確定申告の際に収支が把握できず困る
逆に帳簿をきちんとつけていれば、経費をしっかり計上でき、払う税金を正しく抑えられます。
面倒に感じるかもしれませんが、習慣化してしまえば大きな負担にはなりません。
白色申告と青色申告で記帳方法が変わる
| 申告方法 | 記帳方式 | 難易度 | 控除額 |
|---|---|---|---|
| 白色申告 | 単式簿記(収支を記録するだけ) | ★☆☆ 簡単 | なし |
| 青色申告(10万円控除) | 単式簿記でOK | ★☆☆ 簡単 | 10万円 |
| 青色申告(65万円控除) | 複式簿記が必要 | ★★☆ 少し複雑 | 65万円 |
副業初心者へのおすすめ
まずは青色申告(10万円控除)を目指しましょう。
単式簿記でOKなので難易度が低く、かつ10万円の控除が受けられてお得です。
売上が増えて安定してきたら、65万円控除へのステップアップを検討しましょう。
「仕訳」とは何か?1分でわかる基本
仕訳とは、お金の動きを「いつ・何のために・いくら動いたか」を記録することです。
単式簿記の場合、家計簿のような感覚で記録できます。
| 日付 | 内容 | 収入 | 支出 |
|---|---|---|---|
| 5/1 | Webライティング報酬 | 30,000円 | — |
| 5/3 | 書籍購入(業務用) | — | 1,980円 |
| 5/10 | 交通費(取材) | — | 560円 |
| 5/15 | デザイン制作報酬 | 50,000円 | — |
このように「いつ・何のために・いくら」を記録するだけです。
難しく考える必要はありません。
最初は家計簿をつける感覚と同じです。
よく使う勘定科目を覚えよう

帳簿には「勘定科目」という分類名を使います。
最初は以下の科目だけ覚えておけば十分です。
収入の科目
| 勘定科目 | 使う場面 | 具体例 |
|---|---|---|
| 売上高 | 商品・サービスの売上全般 | ライティング報酬、デザイン制作費など |
| 雑収入 | 本業以外の小さな収入 | アフィリエイト収入、ポイント換金など |
支出(経費)の科目
| 勘定科目 | 使う場面 | 具体例 |
|---|---|---|
| 通信費 | スマホ代・インターネット代(業務利用分) | 月額スマホ料金の按分分 |
| 旅費交通費 | 仕事のための移動費 | 取材・打ち合わせのための電車代 |
| 書籍費 | 業務に関連する本・雑誌 | 副業関連の専門書、業界誌 |
| 消耗品費 | 1点10万円未満の備品 | 文房具、USBメモリ、マウスなど |
| 外注費 | 他の人に業務を依頼した報酬 | デザイナーへの発注費、翻訳費など |
| 広告宣伝費 | 副業のPR・集客のための費用 | SNS広告、名刺作成費など |
| 接待交際費 | 取引先との飲食・贈答費 | クライアントとの打ち合わせランチ |
| 地代家賃 | 自宅の家賃の按分 | 仕事部屋として使っている面積の割合分 |
科目に迷ったら
最初は完璧に分類しようとしなくて大丈夫です。
「業務に関係あるかどうか」を基準に判断し、迷ったら「消耗品費」や「雑費」に入れておく方法もあります。
確定申告時に税理士や会計ソフトのサポートを借りて見直せばOKです。
初心者におすすめの帳簿のつけ方3選

① 会計ソフトを使う(最もおすすめ)
freee・マネーフォワードクラウド・弥生会計などの会計ソフトを使う方法です。
銀行口座やクレジットカードと連携すれば、取引が自動で取り込まれ、勘定科目の提案もしてくれます。
確定申告書類まで自動作成できるため、初心者に最もおすすめです。
- 手入力の手間が大幅に減る
- 確定申告書類を自動で作成できる
- 月額1,000〜2,000円程度(経費として計上可能)
- スマホアプリでレシートをその場でスキャン・記録できる
② Excelやスプレッドシートで管理する
無料で始めたい方はExcelやGoogleスプレッドシートで収支を管理する方法もあります。
国税庁のWebサイトでも収支内訳書の様式が公開されているので、それをベースに作ると確定申告時にスムーズです。
取引が少ない副業初期には十分対応できます。
- 無料で始められる
- カスタマイズが自由
- 手入力が必要なため、取引が多くなると手間がかかる
③ 紙の帳簿に手書きする
文具店で売っている収支帳や家計簿を使って手書きで管理する方法です。
デジタルが苦手な方や、取引が月に数件程度の少ない方に向いています。
ただし、取引が増えると管理が大変になるため、早めに会計ソフトへの移行を検討しましょう。
- 道具を選ばず今すぐ始められる
- 取引が増えると管理が大変になる
- 確定申告書類は別途自分で作成する必要がある
帳簿をつけるときの4つのコツ
領収書・レシートは必ず保管する
経費として計上するためには、支出の証拠となる領収書やレシートが必要です。
捨てずに保管しましょう。
スマホのスキャンアプリで撮影してデジタル保存するのが便利です。
保管期間は原則7年(青色申告の場合)です。
電子帳簿保存法の改正により、電子取引のデータはデータのまま保存することが求められています。
こまめに記録する習慣をつける
「まとめてやろう」と思うと、記憶が曖昧になったり、レシートが行方不明になったりします。
週1回など定期的に記録する習慣をつけるのがおすすめです。
会計ソフトを使えば銀行口座の明細から自動取得できるので、チェックするだけで済みます。
事業用の口座・カードを分ける
プライベートと事業のお金が混在していると、「これは経費か?プライベートか?」と判断が難しくなります。
事業専用の銀行口座とクレジットカードを用意すると、記帳が格段に楽になります。
会計ソフトと連携すればほぼ自動で帳簿が完成します。
年に1度ではなく月次で確認する
確定申告の直前にまとめて帳簿をつけようとすると、1年分の作業が一気にのしかかります。
月次で収支を確認する習慣をつけることで、申告前の負担が大幅に減り、収支の状況も把握しやすくなります。
売上が増えているのか、経費がかかりすぎていないか、月ごとに見ることで経営感覚も育ちます。
よくある疑問
副業収入が少ない場合でも帳簿は必要ですか?
収入が少なくても、帳簿をつける習慣をつけておくことをおすすめします。
副業収入が年間20万円を超えると確定申告が必要になりますが、帳簿がなければ経費を計上できず、税金を多く払うことになりかねません。
最初から記録しておく方が後々楽です。
会計ソフトは何を選べばいいですか?
副業初心者には「freee」か「マネーフォワードクラウド確定申告」がおすすめです。
どちらも無料プランがあり、確定申告書類の自動作成に対応しています。
まず無料で試してみて、使いやすい方を選ぶとよいでしょう。
この記事のポイント
- 帳簿は「いつ・何のために・いくら」を記録するだけ。家計簿と同じ感覚でOK
- 副業初心者はまず青色申告(10万円控除)を目指す。単式簿記で十分
- 会計ソフトを使えば自動化でき、確定申告まで楽になる
- 領収書の保管・定期的な記録・口座の分離・月次確認が帳簿管理の4つのコツ
帳簿は最初から完璧でなくて大丈夫です。
まずは「記録する習慣をつけること」から始めてみてください。
続けるうちに自然と身についていきます。
会計ソフトの無料プランを使って、今日から一歩踏み出してみましょう。